2016年10月29日土曜日

低温すき焼き

鍋料理は,『強火をやめると』本では取り上げられていない.かなり涼しくなってきたので,鍋シーズンの始まりということで,とりあえず低温ですき焼きを作ってみた.

材料
すき焼き用の肉,白菜,ネギ,もやし,焼き豆腐,エノキ等

調味料・香辛料
醤油,酒,砂糖,液体出汁

生卵

作り方
  1. 食べやすさを考えて,大体同じ大きさになるように,白菜,ネギ,焼き豆腐を切る
  2. 醤油,酒,液体出汁,砂糖で割り下を作る.目安は重さで1:1:1:0.5ぐらい
  3. 冷えたままのすき焼き鍋に割り下を入れ,肉以外の具を入れて,弱火で温める
  4. ところどころでたまにプクッと沸く程度になってきたら,その沸き具合を維持するよう火をこまめに調節する
  5. 食べる分だけ,肉を入れて広げ,ゆっくりと煮る.表の色が変わりだしたら,裏返して少し煮ていただく
  6. 味が薄まってきたら,適宜割り下を足す

本には「塩は適当とか少々とかはありません」と書かれているが,すき焼きの場合,「塩は0.8%」というのがよくわからないので気にしないことにした.

味は,気持ちの問題のような気もするが,ガーっと炊くより肉が柔らかいし,白菜もネギももやしも元気(?)な気がする.割り下もくどくならないし減らないし,焦げたりもしないし,ゆっくりいただける.ただし,時間はかかる.

2016年10月23日日曜日

野菜炒め

『強火をやめると』本で紹介されていたやり方で,野菜炒めを作ってみた.P.65に「もやし炒め」の作り方が書かれている.これをもとに,豚バラと野菜で作ってみた.

材料
キャベツ,もやし,ニンジン,ピーマン,玉ねぎ,豚バラ肉 (全部で800g程度で2人前程度)

調味料・香辛料
塩 6.4g (800g × 0.8)
胡椒 少々
サラダ油 少々

作り方
  1. 食べやすさを考えて,大体同じ大きさになるように,キャベツ,ニンジン,ピーマン,玉ねぎ,豚バラ肉を切る
  2. 冷えたフライパンに豚バラ肉を敷く
  3. その上に,切った野菜を盛る
  4. 弱火で加熱する.温まってきた時に,弱くシューっと音がする程度の火力で
  5. 本に書かれているとおりに,水分が出てくるので,キッチンペーパでふき取る
  6. 2分に一回,上下が入れ替わるように混ぜる
  7. 10分程度炒めて,豚バラ肉に火が通っていることを確かめて,塩と胡椒を振ってよく混ぜて出来上がり

食べてビックリ,確かにシャキっとしていて,しかも美味しい.美味しいのは,作った本人だからそう感じるのかも知れないが.塩加減も一切味見しなかったが,丁度良い感じ.これは驚いた.

本に書かれているとおり,水分もほとんど出てこない.不思議である.

この調理法の素晴らしいところは,慌てなくて良くて,他のおかずを作りながらできるところ.みそ汁を作りながら,野菜炒めができてしまう.実に素晴らしい.今度はハンバーグをやってみよう.


2016年10月9日日曜日

『美味しさの常識を疑え! 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』

読んだのは,単行本版.

「常識を疑え!」というとおり,「強火で焼いてもうまみはとじ込められない」とか,「野菜は弱火で炒めると水っぽくなる(というのは間違い」とか,数多の料理本・レシピで頻繁に言われることをひっくり返す本.「そこ(料理)には,“適当な”感覚の世界ではなく,“厳密な”科学的な世界があります」という主張に貫かれている.

概略は,以下のとおり.
三つのルール
  1. 火加減
  2. 塩加減
  3. 切り方
火加減
低温加熱ではなく低速加熱

80%ルール ― 焼く前の重量の80%~85%で焼き上がり

焼き始めの肉から出てくる水分は,アクなのでふき取る

塩のルール
適切な塩の量は,素材全部を合わせた重量の0.8%

切り方のルール
まっすぐな包丁でまっすぐに切る
正しいフォーム,包丁の持ち方で切る
良いところ:

  1. 提示されるルールが簡潔でわかり易い
  2. 野菜炒めとか,作ってみたくなる
  3. 切り方のフォームは,写真付きでわかりやすい
残念:
  1. (著者がフランス料理出身のため(?)) 日本料理,中華料理等については具体的な記載はない (野菜炒めは出てくる)
  2. 文字大き目・行間広めで読みやすいが,記述量は少なめに感じられる
  3. イラストが,かわいくない
残念は,やや無理矢理.著者の主張に沿った魚の焼き方とか,卵焼きの作り方とかを知りたくなった.

とにかく,今度,野菜炒めを作ってみよう.


美味しさの常識を疑え! 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!
2010/2/25
水島 弘史


『名もなき毒』

杉村三郎シリーズの二作目.トラブルメーカーのアルバイト女性に対処しているうちに,無差別毒殺事件で殺された遺族と知り合い,...というお話.読んだのは,単行本版.

良いところ:
  1. 登場人物のきめ細かい描写
  2. 主人公の杉村三郎が抱える場違い感とか,空虚さが伝わってくるところ
  3. 退屈させない.読み進められるところ
残念:
  1. 少し慌ただし過ぎると感じるところ
  2. 原田いずみがああなった理由がはっきりとしないところ
  3. 装画 (杉田比呂美),装幀 (緒方修一)
原田いずみに関して色々語られるが,それっきりのところあり.そもそも原因がはっきりするようなことでもないとは思うが.装幀・装画は前作の方がずっと作品に合っている.

前作とは打って変わり,冒頭でいきなり老人が青酸カリ死したり,部下の女性アルバイト (前作から代わっている) が編集長と大喧嘩したりと,慌ただしい.終盤でもこのアルバイトは大暴れで,楽しんで読めたが,寝る前の読書には(続きを読み進めたくなるという意味で)前作の方が向いている.


名もなき毒
2006/8/25
宮部みゆき

2016年10月2日日曜日

美味しい目玉焼き

「3つ星シェフの作り方」よりも美味しく作れる目玉焼き (以下,記事) を見て,作ってみた.結論としては,美味しい!違いがわかる.シンプルな料理なのに.ポイントはバターを使う,黄身をやさしく扱う,黄身と白身を分けて先に黄身を焼く,蒸し焼きしないの四つ.

以下,気の付いたこと.
  1. 小さめのフライパンが欲しくなる.記事では「厚い18cm」のフライパンを使用するとなっている.焼き物でいつも使う (「ハンバーグを焼く道具」) すき焼き鍋では,白身がが広がってしまい,苦戦.
  2. 卵を常温に戻すために,水に漬けた.冷蔵庫から出して置いておくだけでは,なかなか常温にならない.水冷(温?)で時間を短縮できる.
  3. 「横にしてそっと割る」とは?そっと割るはともかく,横にして割るというのが,わからない.横に持って,卵の横腹を平らな台にぶつけるようにして割ってみたが,失敗の連続.「そっと」割れば,横とかはどうでも良い?
  4. 「手のひらに玉子をのせ」白身だけ落として黄身と白身を分けると良いとのことだが,少し憚られる.いつものようにボールの上で殻と殻の間を行ったり来たりさせた.
  5. バター10gとのことだが,これはかなりの量.度胸が無くケチったが,それでも味の違いがわかった. 
  6. 「蛍火」ということで,IHコンロの一番弱い火で焼いた.白身がなかなか固まらない.10分ほど焼く羽目に.二番目に弱い火だと,強過ぎる.
何はともあれ,この焼き方はおすすめ.「そうだったんだ」と感心すること,間違いなし.