2016年9月25日日曜日

『もてない男 ― 恋愛論を超えて』

7「回」に分けて,男女の関わりについて,「もてない」男の視点で小説や評論を取り上げながら,論じたもの.男女の関わりとしてとりあげられているのは,童貞,自慰,恋愛,嫉妬・孤独,愛人,強姦・誘惑,反恋愛の7つ.書いてみると,刺激的だが,内容は真面目.

良いところ:

  1. 多様な視点を取り上げながら,著者の「もてない」男の視点で意見を述べているところ
  2. 様々な参考文献が上げられているところ.
  3. 最終回の結び.
残念:
  1. LGBTが取り上げられていない
残念は,かなり無理矢理.199年出版の本としては,致し方ないか.

著者のアマゾンのレビュー群は,尋常ではない. 本にまでなっている (『小谷野敦のカスタマーレビュー 2002‐2012』) .


 もてない男 ― 恋愛論を超えて
 1999/1/20
小谷野 敦

2016年9月18日日曜日

『誰か Somebody』

杉村三郎シリーズの一作目.義父の運転手が自転車にぶつけれらて死亡し,残された美人姉妹の相手をすることになり,...というお話.読んだのは,単行本版.

良いところ:
  1. 装画 (杉田比呂美),装幀 (鈴木正道).
  2. 主人公の杉村三郎の人物描写.
  3. イベントが少ないにも関わらず,退屈させない.読み進められるところ.
残念:
  1. 梨子の所業
残念は,やや無理矢理.姉妹の境遇・性格から違和感はないが,人間らし過ぎて悲しい.

物語は装画どおりの雰囲気で,穏やかに進む.主人公のみならず,登場人物がよく書き込まれている.血は沸かないし,肉も躍らないが,とにかく読むのが楽しい.寝る前の読書にピッタリな内容で,かつ寝るのが惜しくなる.

誰か Somebody
2003/11/13
宮部みゆき



2016年9月11日日曜日

『図解カーエレクトロニクス [上] システム編』

読んだのは,2010年6月28日版.増補版が2014年8月6日付けで出版されている.書名の通り,自動車で用いられているエレクトロニクスについて,多数の図を交えて俯瞰している.内容は,歴史,ハイブリッドシステムを含むパワートレーン,走行安全,ボディの各制御,カーナビ,そして通信である.

良いところ:
  1. カーエレクトロニクスについて,使われ方一通りを簡単にながらも知ることができるところ
  2. 歴史,進化の様子が,簡単にながらも見て取れること
残念:
  1. 章によって,記述の質にバラツキがある.パワートレーン関連は充実している.通信は極めて淡泊な技術
  2. 図のわかりやすさにもバラツキがある.機構部品の説明図で,各部の名前だけが記されたような図が多数あるが,原理が見て取れるような図は少ない
  3. ボディ制御 (第五章) と通信 (第七章) では参考文献が上げられていない
新人にとりあえずこれをまず読めと渡すには無難だが,買わせるのは度胸がいる本と思う.と言うのも,カバーする範囲が広過ぎることと原理の説明が表面的で,読み終えても何となくわかったような,しかしどれ一つとしてこれからどんどん勉強していけそうな気にはならないという読後感が残るため.二度読む気はしない.

2010/6/24
デンソーカーエレクトロニクス研究会 (著), 加藤 光治 (監修) 



ミルクゼリーのレシピ (ミックス&やわらか版)

少し前前回で,それぞれ練乳 (コンデンスミルク) と植物性のホイップクリームを入れるレシピを試した.次は当然,練乳とホイップクリームを両方入れて見る.ついでに,固いとの声多数だったので,柔らかめにしてみた.

材料 牛乳300cc,練乳50cc,ホイップクリーム50cc,粉ゼラチン5g,バニラエッセンス (無くても良い) (→ 丼一つにかなり多めのミルクゼリーができる)
  1. 牛乳150ccを粉ゼラチンが溶けやすくなるよう,沸騰しない程度に温める.
  2. 粉ゼラチンを少しずつ入れながら,泡だて器でよく混ぜて,粉ゼラチンを溶かす.ドサッと入れると,ダマになって触感が悪くなる (が,食べられはする)
  3. 練乳とホイップクリームを,粉ゼラチンを溶かした牛乳に入れる.さらに残りの牛乳150ccを入れる.バニラエッセンスを数滴入れて,よく混ぜる.
  4. 適当な容器に分けて,荒熱を取った後に冷蔵庫に入れる.
  5. 1時間半~2時間で固まる.
甘さは控えめの分量割合.当然のことながら,かなり柔らかめになって,滑らかでより美味しい (当ブログ比)

ザっとWebで調べてみた.Googleで「ミルクゼリー 粉ゼラチン」を検索し,クックパッドの「955品」を飛ばしてミルクゼリーのレシピ上位10ページの粉ゼラチン5g当たりの水分量を求めた.結果は,平均332.9cc,標準偏差157.9,最大660cc,最小166ccだった.

今回のレシピでは水分量は400cc.660ccはかなり強者の感じもするが,トライしてみよう.
 

2016年9月4日日曜日

ミルクゼリーのレシピ (ホイップクリーム版)

前に,水を使わずに牛乳と練乳 (コンデンスミルク) で作る方法を書いた.今回は,同じく水を使わずに,練乳ではなく植物性のホイップクリームを使うレシピである.脂肪分の多いアイスクリームのような,まったりした食感と味になる.生クリームでももちろん良いが,如何せん値段が倍以上する.

材料 牛乳150cc,ホイップクリーム100cc,粉ゼラチン5g,バニラエッセンス (無くても良い),砂糖適量 (→ 丼一杯程度のミルクゼリーができる)

  1. 牛乳150ccを粉ゼラチンが溶けやすくなるよう,沸騰しない程度に温める.
  2. 粉ゼラチンを少しずつ入れながら,泡だて器でよく混ぜて,粉ゼラチンを溶かす.ドサッと入れると,ダマになって触感が悪くなる (が,食べられはする)
  3. ホイップクリームと砂糖を,粉ゼラチンを溶かした牛乳に入れる.バニラエッセンスを数滴入れて,よく混ぜる.
  4. 適当な容器に分けて,荒熱を取った後に冷蔵庫に入れる.
  5. 1時間半~2時間で固まる.
甘さは,飲むと少し甘過ぎるぐらいの甘さが適当.冷えると,甘みが弱まるので.

上記のホイップクリームの割合ではまったりし過ぎていて,さっぱりした方が良ければ,ホイップクリームを減らしてその分牛乳を増やせば良い.