2017年1月15日日曜日

『天使と悪魔』(上・下)

主人公のラングドンは,ハーバード大学教授で図像学者.CERNの所長に招かれスイスに飛び,そこである研究者が殺され,都市を消滅させられるような量の反物質が盗まれ,バチカン市国に持ち去られたことを知る.研究者の娘とともにローマに飛んだラングドンは,... というお話.ダン ブラウン著,越前 敏弥訳の単行本版.

良いところ:
  1. CERN,反物質,キリスト教,バチカン市国,ローマ等,様々なことについて知ることができる
  2. 息をつかせぬストーリー
  3. 字が大き目,行間も広めで読みやすい
残念:
  1. 長い
  2. 普段,宗教に縁遠い者には,教会関係者の心理描写に共感がわかない
  3. 終盤,主人公に関して荒唐無稽過ぎて興ざめ

ベストセラーで2009年に映画化もされている.世の中には物知りな人がいるんだなぁと思わされる.ただ,研究者の娘とか,話の中では魅力的な人物のようなのだが,人物描写からは伝わってこない.犯人の動機は,理屈はそうなのかもしれないが,まったく実感がわかない.終盤,ラングドン,ヘリコプターときて,いや,それはないだろうと思った.

つまらなくはないが,好きにはなれなかった.


天使と悪魔 (上)
2003/10/30
ダン ブラウン (越前 敏弥訳)

天使と悪魔 (下)
2003/10/30
ダン ブラウン (越前 敏弥訳)

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