お正月に,
『強火をやめると』本の「煮込み」(p.74~)を参考に,おそらくこんな風にやるのかな的に試してみた.当然のことながら,低温で食べる訳ではない.本のp.34にあるように「低速加熱」して作る雑煮というのが,実態に即している.
作り方
- 野菜は皮をむいて,大体同じ時間で煮えるよう,大根・里芋は気持ち大き目,ニンジンは小さめに切る.
- 冷えたままの鍋に大根,里芋,ニンジンを入れて,浸る程度に水を入れ,かすかに味が付く程度に液体出汁を入れる.
- 弱火で加熱する.ところどころでたまにプクッと沸く程度になってきたら,その沸き具合を維持するよう火をこまめに調節する.
- 食べ頃手前まで煮えてきたら,一旦ザルにあける.煮汁は捨てる.
- 同様に,ほうれん草を茹でる.食べ頃手前まで茹で上がったらザルにとる.煮汁は捨てる.
- 鶏肉を適当な大きさに切り,フライパンにサラダ油を引いて皮目を下にして並べ,中弱火で焼く.最初に出てくる水分や脂分はキッチンペーパーでふき取り,肉の色が変わってきたら裏返してやり,同様にキッチンペーパーを使いながら焼く.
- 鍋に水,液体出汁を入れ,下茹でした大根,里芋,ニンジン,焼いた鶏肉を入れて,中火で加熱する.
- 並行して餅を焼く
- 餅の焼き上がりを見計らって,白みそを溶いてみそ汁にする.
- 器に焼いた餅を入れ,みそ汁をかけて,下茹でしたほうれん草を載せる.かつお節を一つまみ載せて,出来上がり
日本のお正月~お雑煮をめぐる物語~によると,白みそ仕立ての雑煮を食べるのは大阪を中心に西は兵庫・徳島,東は滋賀・奈良の辺り (「白味噌文化圏」)らしい.かく言う筆者は,大阪出身です.
本の「ゆで野菜を作ろう」(p.78~)に従うならば,下茹ではうすい出汁ではなく「0.8%の塩分濃度の水」が正しいかもしれない.
下茹でに使った煮汁にはアクが出ていて,使えない.捨てるべし.
気持ちの問題のような気もするが,大根,里芋が煮崩れせず,味が染みてかつほっこりとしている気がする.ニンジンはニンジンらしい味が強まり,鶏肉も鶏の味がしっかりしている気がする.
例によって時間はかかるし,手間もかかる.でも,それらに見合った,嫌な味がないすっきりとした美味しい雑煮が出来上がると思う.ぜひお試しあれ.